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香 ~現場のにおいから始まった、小さな挑戦~

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大呉サービス・ステーション 介護事業部 「ウェルディ」

2025年12月16日 10:25

世界にひとつだけの香りを求めて ― 香りのプロとの再会
 
・きっかけは、現場の「におい」でした
医療・介護の現場には、どうしても独特の香りがあります。
消毒薬や医療材料、生活のにおい。
日々当たり前にあるものですが、ふとした瞬間に「少しでも和らげられたら」と感じることがありました。
ウェルディを、ご利用者さまにとっての「施設」ではなく、安心して過ごせる“自宅”のような場所にしたい。
そんな思いから、私たちは空間づくりの一つとして「香り」に目を向けるようになりました。
 
・香りを求めて、豊島のラボへ
その流れの中で、ウェルディで使用する香りの選定にあたり、
私たちは広島県・豊島にラボを構える精油の専門家を訪ねました。
彼は、施設長・髙の小学校・中学校時代の同級生でもあります。
 
・研究の原点は、クラゲの毒だった
彼は東京の海洋系大学で、クラゲの毒成分を抽出する研究に取り組んできたとのこと。
微量な成分を壊さずに取り出す技術を探究する中で培われた知見は、その後、柑橘類の皮や葉、枝から香りの基となる精油成分を抽出する技術へと応用され、現在では特許を取得した独自の抽出技術として確立されています。

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様々な柑橘類の精油。一つひとつ驚くほど全く違う香りがします。

 

・思わず、のけ反るほどの香りのインパクトと柔らかさ
ラボで初めて香りを試した瞬間、自然そのものの香りが、
あまりの鮮度と瑞々しさをもって、まっすぐに立ち上がってきました。
そのインパクトに、スタッフの一人は思わずのけ反ってしまうほどでした。
さらに、果皮だけでなく、レモンの葉や枝から抽出した精油を重ねることで、
香りは一気に奥行きを持ちます。
柑橘の明るさの中に、森林のような落ち着きが加わり、
自然に包まれているような、とても穏やかな感覚へと変化しました。
 
・香りで「変える」のではなく、和らげる
私たちは、香りで何かを「変えたい」わけではありません。
ただ、医療・介護現場の諦めている部分を、ほんの少し和らげることができたら――
そんな思いで、香りに着目し選定しました。
 
・食事の時間を、より心地よくかつ安全に
今後、ウェルディの食堂を中心にディフューザーを設置する予定です。
柑橘系の香りで唾液が出ることは、多くの方が経験されたことがあると思います。
唾液分泌の促進によって、食欲を促したり、嚥下をしやすくしたりと、
日々の食事を支える環境面からの小さな工夫として活用していきます。
 
・人の縁と、長年の研究の積み重ねから生まれた香り。
その香りが、ご利用者さまにとって安心して過ごせる
“自宅”としてのウェルディを、そっと支える存在になればと願っています。
私たちはこれからも、小さな工夫を重ねながら、より心地よい環境づくりに努めてまいります。